本日付の教材新聞Webの記事で「東京大学の学科別専門別分類による推薦図書」を取り上げ、高校生の進路選択に読書を役立てる方法を紹介した。
そこで、日本における高校生の読書の現況について確認しておこう。
2011年11月1日に公開された全国学校図書館協議会と毎日新聞が行っている「第57回読書調査」ではによると、2011年5月の1か月間の平均読書冊数は、小学生は9.9冊、中学生は3.7冊、高校生は1.8冊となっており、5月1か月間に1冊も本を読んでいない「不読者」の割合は、小学生が6.2%、中学生が16.2%、高校生が50.8%となっている。
ここでは前年度比への言及が行われているが、注目すべきは「不読者」の推移である。表を見ると、90年代後半に不読者の数がピークに達してから、現在にかけて小中高全体として不読者の数は減少傾向にあるといえる。
だが、よくみてみると、1997年に55.3%が不読者であった中学生が現在は15%前後で推移しているのに対し、1997年に69.8%であった高校生は現在50%程度で落ち着いている。現在も高校生の半数程度が1か月で1冊も本を読んでいないというのは、決して少ない割合ではないだろう。
文部科学省も子どもの読書活動には取組んできており、2月14日には「子どもの読書活動を考える熟議」を行う。
では、どうしたら子どもたち、特に高校生が本を読むようになるのだろうか。
そこで近年普及してきている電子書籍に注目したい。
昨年11月から「岩波新書」や「岩波ジュニア新書」が電子書籍として定期刊行されているなど、電子書籍として発行されている書籍は数・種類ともに増加してきている。「hon.jp」といったように、検索するためのサービスも登場している。
昨年話題になった「Amazon Kindle」や「iPad2」もこれらの電子書籍ブームを牽引している。これらタブレット端末のほかに、もちろんiPhoneをはじめとしたスマートフォンでも電子書籍は読まれている。
リクルートの調査が2011年7月に行った調査によれば、15%程度の高校生がスマートフォンを持っているとのことで、それから約半年を経過した現在(2012年1月)にはさらに多くの高校生に普及しているものと考えられる。
このことから、高校生に対してスマートフォンでの電子書籍の購読を勧めることで、高校生の不読者数を減らすことにつながる可能性があるのではないだろうか。
このためには高校生が読むことができる電子書籍、高校生向けの電子書籍がさらに充実してくることが必要であろう。
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