凸版印刷は今年から、地域密着型の子育て情報サイト「こどもば」を立ち上げた。地域で生活する主婦らを調査隊として組織し、従来の子育てサイトにはなかった信頼性の高いきめ細かな情報を発信していく。企業広告や会員対象のイベントなどで収入を確保したい考えだが、「子育て支援」という一定の公共性を維持しつつ、ビジネスとしての採算性を維持できるかが今後の焦点となる。
こどもばは千葉県木更津市を先行モデル地区として1月23日にオープンした。凸版と契約した調査員が子育てママの視点で近隣のショッピングセンターや公園などを評価し、地図情報などとともに発信している。0~12歳の子供を持つ世帯を対象にした無料の会員制サイトだ。
不特定多数が投稿する掲示板サイトなどと異なり、一次情報はすべて調査員が書いている。現在活動しているのは約50人。
2010年度までに全国で総勢2500人の調査隊を組織する計画。個々の調査員の情報を収集・表現する能力がプロジェクト全体の成否を左右しかねないだけに、調査員の教育は今後も重要な課題である。
企業からは、こどもば会員を対象にしたイベント開催などの引き合いがある。
一方、外出情報だけではサイトの集客力が高まらないため、親子のコミュニケーションをテーマにしたコンテンツも盛り込んでいく方針だ。学識経験者や子供向け商品のデザイナーなどにサイトの監修を委託。料理やペーパークラフトといった、自宅でも楽しめるコンテンツを発信する。
子供の才能を伸ばすノウハウなどを紹介する子育て雑誌などは多いが、地域密着型で日常生活に役立つ情報を発信する媒体は意外に少ない。凸版はこどもばを新しいネットビジネスとして成功させ、子育て支援事業を今後本格的に進めていく。