単純な計算や読み書きなどを繰り返す「学習療法」が認知症の予防や脳の活性化に効果があるとして関心を集めている。
手掛けているのは、くもん学習療法センター(東京・千代田)。
高齢者を抱える特別養護老人ホームや老人保健施設などの導入施設は、現在全国約440ヵ所。
公文教育研究会(大阪市)が脳機能の研究者として知られる東北大学の川島隆太教授と共同開発した教材には、足し算や引き算の問題から成る「計算」のほか、俳句を声に出して読んだり、ひらがなの単語を写したりする「読み書き」や数字が表示された板の上に同じ数字の駒を載せる「すうじ盤」などがある。
教材の導入により、スタッフと入居者のコミュニケーションの良い手段になるなどの副次的な効果も生まれている。
くもん学習療法センターが手掛ける学習療法は、始める前に高齢者に18種類の教材の中から本人に合ったものを選ぶ診断テストを受けさせる。
学習中は施設の職員が付き添い、問題を解いたら本人の目の前ですぐに大きな赤丸をつけ、本人の満足度を高める。
厚生労働省の推計によると、2005年の65歳以上の認知症患者は全国で約170万人に上る。
15年には250万人に増えるとの予想もある。
根本的な治療法がまだ確立されておらず、投薬で進行を遅らせる治療などが一般的。「学習療法」は新たな手法として注目が集まる。
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