2009年5月からの裁判員制度開始を前に、大阪大の研究者らが、外国人が被告となった刑事裁判で活動する「法廷通訳」の倫理・技術を伝える独自のDVD教材の開発を進めている。法廷通訳は個々の力量や技術に委ねられてきた部分があり、体系的な教育システムが整備されていない。裁判所主催のセミナーもあるがその数は少なく、法廷通訳全員が参加できるわけではない。公的な資格認定制度もなく、専門用語の習得や通訳技術の向上は個々の努力に任されているのが現状だ。そのためか、誤訳が出ることもあるという。
「実際の裁判でも、被告の言葉を省略しすぎたり、言ってもいない謝罪の言葉を長々と語った通訳がいて驚いた」。膨張を1年半繰り返した上で教材の台本を作成した大阪大言語文化研究科の大学院生、石田慎介さん(25)はいう。
教材では、中国人被告が出てくる強盗致傷事件裁判をモデルに、裁判の流れに沿って法廷通訳が注意すべき点や陥りがちなミスを例示、適切な方法を解説している。
教材は年明けの1月20日ごろにも完成、法曹三者や法廷通訳らに配布される。
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