今年度から、東京理科大では教職を希望する生徒に対し、模擬授業という形式の特殊講義を行っている。
授業で教壇に立つのは生徒一人で、教授は他の生徒と一緒に座席に座る。先生役の生徒は事前に内容を考え、実験道具も準備する。発表の後は教授と他の生徒が評価する反省会へと以降する。
八並光俊教授(教育心理学)は「大学の教職科目は座学が中心。各教科の内容は教えても、教え方は学生任せだった。大学はもっと現場に即した授業を提供するべきだ」と強調する。
この授業は、教育実習以外で実際に教える機会のない生徒に実践を積んでもらう目的で始まった。同大学は多数の数学・理科教員を輩出しているが、彼らの実践的指導の実力は、ほとんどが卒業した段階ではまだ不安が残るものらしい。
担当の川村教授をはじめ現場に精通した教員を中心に、全国の理数系の授業の達人を招いて連続セミナーを開いたり、卒業生の教員のネットワーク作りに取り組んだりしている。今年から「数学・授業の達人」大賞を設け、全国の中学、高校の教員の授業をビデオで審査、表彰することも始めた。
川村教授は「教職希望の学生に実践的なノウハウを身につけさせ、教育現場を変える人材を育てたい」と話している。
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