信州大学、電気通信大学など国公立大7校と中央大学は2010年度にも、東京都内に共同で理工系の「スーパー連携大学院」(仮称)を開設する。
各大学が得意とする研究分野を生かしながら、企業と連携して新しい技術研究に取り組む。ビジネス界や行政で即戦力となる人材の育成を目指す。
信州大などのほか、北見工業大、弘前大、秋田県立大、長岡技術科学大、三重大を加えた八大学でスタートし、今後も参加大学を募る。8大学は約60の大学や研究機関でつくる交流組織、コラボ産学官(事務局=東京都江戸川区)を通じて連携策を話し合ってきた。
各大学の負担金や企業の研究協力費で運営するほか、文部科学省の助成金も申請する。設立当初はコラボ産学官が事務局を置くビルを教室として使う方向だ。将来は実験棟などを備えた大学院施設を江戸川区内に設けることを検討している。
これまで同じ都道府県内や隣県の大学が単位互換などで手を組む例が増えているが、全国にまたがる広域連携は珍しい。少子化で学部の入学希望者の減少が避けられない中で、大学の新たな生き残り策に位置付ける。
工学や農学・バイオ、情報通信など理工系分野の研究に加えて、企業経営や財務、起業、外国語の教育に力を入れる。企業との接点が少ない地方大学にとって都内で産学連携を展開する拠点になる。実践的な教育を通じ、既に博士号を取得しながら活躍の機会が得られないオーバードクターの就職支援も狙う。
文部科学省は複数の大学で共同設置した大学院や学部が学位を出せるように制度改正を検討している。8大学による連携大学院はその第1陣を目指す。