経済協力開発機構(OECD)は、日本は大学改革をさらに進めるべきだとする報告書をまとめた。グローバル化や労働市場の変化といった世界の状況の変化への対応のため、日本の高等教育の仕組みの改善点が指摘された。
報告書は、2004年の国立大学法人化によって大学の自立性は高まったが、いまだに文科省の権限は強いと指摘。定員や授業料、学部・学科の再編に関して文科省の力がかかっているとした。
特に授業料に関しては、現行の文科省が授業料の標準額を設定する仕組みを変え、自由化を提案した。学部や学科によって異なる教育費用を考慮しつつ授業料を値上げすれば、大学の経営基盤強化につながるという考えだ。
また報告書では、日本の高等教育分野での公的支出の低さを指摘。日本の高等教育費に占める学生・家族の自己負担割合は、OECD加盟国で最高の60%(平均17%)。これに対して、公的支出は韓国についで低い40%(平均76%)。卒業後の所得に応じて返済額を個々で変えるように、奨学金の仕組みを改めるべきとしている。
教育の機会均等を実現しつつ、大学の運営に関して改善の余地もありそうだ。
同報告書は、英リバプール大学のハワード・ニュービー副学長ら欧米の専門家5人が、文科省の資料や2006年の訪日調査を参考に作成。報告書の日本版は、今年中に明石書店から出版予定。
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