米の高校などの教育機関で、紙の教科書に変わって「電子教科書」を導入する試みが始まっている。
電子教科書は日本の学生が使用している電子辞書と同じような形状で、教科書の内容はネットからパソコンにダウンロードする仕組みになっている。1台150ドルする端末は、シリコンバレーのメーカーから無償で提供されたもの。電子教科書は電子ペンで操作できるようになっており、重要な箇所にアンダーラインを引いたり、画面上にノートを呼び出して板書をしたりもできる。
現時点では試行段階だが、常に最新情報に更新できる・印刷のコスト削減につながるなどのメリットから、財政難のカリフォルニア州などが積極的な導入に取り組んでいる。
電子教科書に書き込んだデータは安全に残しておけるのだろうか、紙に書かれたデータとして残すことができない不安はないのか?といった日本人の声が聞こえてきそうなものだが、米での電子教科書積極導入の背景には日本と異なる事情がある。米国は一般的には高校までを義務教育としているが、その教科書の厚さが日本とは違うのだ。豊富な内容の教科書は百科事典のような分厚さで、州によっては財政圧迫の要因にもなっているのだ。
教育関連団体などが独自の教材配信を始める動きも見られる。日本のような厳格な教科書検定制度がないことも手伝って、米は電子教科書導入の最先端となっていきそうだ。電子黒板などICT教育推進を掲げる日本にとっても、この事例は興味深いトピックといえる。
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