フィンランドの小学校教師だったリッカ・パッカラさんが、日本の小学校低学年向けの算数ドリル「リッカ先生のたのしい算数 たし算 ひき算」を執筆した。経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)で、世界トップクラスを維持している同国の算数教育のヒントも入っている。
内容は、0から100までの足し算、引き算は数の大きさを比べる方法、奇数偶数の見分け方など日本の小1~3年程度の内容を学べる。足して10になる数字を「仲良し組」として覚えるというアドバイスや、「100」の数字を実感するために1円玉や米粒、飴玉を集めてみようという練習問題もあり、親子で楽しみながら取り組んでもらう狙い。フィンランド人の人気画家による挿絵も豊富だ。
日常生活に算数を応用し、親しみ易くさせるという特徴もある。「友達10人でパーティーをするのにコップが7個、ケーキが6個しかない。足りないのはいくつ?」という問題や、「おもちゃ屋さんに車が15台あり、うち6台を友達のプレゼントに買うと、お店に残るのはいくつ?」という問題など、現実の生活に即し、イメージし易いつくりになっている。
フィンランドは2006年の同調査で「数学的応用力」が2位(日本は10位)、「科学的応用力」が1位(同6位)、「読解力」が2位(同15位)という好成績。パッカラさんは10年間、小学校の教壇に立ち、ヘルシンキ大で特別支援教育の免許も取得した。3年前、日本に転勤となった夫と長男、長女とともに来日。母国の教育についての講演や執筆活動をこなしている。
教師時代、わからないという児童がいれば放課後に補習をし、保護者とメールで子どもの理解度を確認し合った。算数では日常生活と結びつけた指導を重視していたという。「単位を教える時、1リットルがどれくらいの量か、実際に教室でジュースをはかって見せた。低学年では具体的に数を感じることが大切ね」
学校で学んだことの復習教材としてドリルを使うことを勧め、「ゆっくり着実に身につけて」と話している。
学研から出版され、AB判128ページ、税込み1365円。書店で購入できる。11月7日には福島県郡山市の小学校で講義をする予定で、「日本の教育現場も知りたい」と日本人教師との交流に期待している。
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