金沢大の前身、旧制第四高等学校などで使われた「掛図」などの貴重の教材を公開する特別展「受け継がれた『モノ』たち-明治・大正・昭和の掛図・模型」が15日、金沢市角間町の金沢大資料館で始まる。最近の研究で価値が再発見された"眠っていた宝物"ばかりで、初めて一般公開される掛図など約70点を披露する。同館は「当時の学生が学ぶ様子に思いをはせながら、実物の魅力に触れて欲しい」と呼び掛けている。
掛図とは、教室の黒板や壁に掛けて授業に用いた大きな図面。金沢大は、いずれも前身校の四高や師範学校、金沢医科大、金沢工業専門学校などで明治から昭和にかけて使われた掛図や標本などの教材約1000点を所蔵していたが、多くは調査されないまま、段ボールの中で眠っていたという。
3年前、旧制三高(京都大)の掛図を調べていた松田清・京大教授の指摘により、所蔵する900点以上の掛図が「国内有数の規模」で、しかも貴重なものだと分かった。今回は、輸入品や明治初期に国内で印刷されたり、手書きされたりした約45点を初公開する。
このうち、オーストリアの出版社が1890年ごろに発行した掛図「森」は、ドイツ語の授業で外国の風景や人物をイメージするために使われていたといい、木にはチョークで「×」印が付けられている。また、明治初期の1884年に国内で発行された人体解剖図「人体生理学図第七 五感器」は希少価値が高いものだという。このほか、電気で動くミニチュアの汽車や胎児の模型、鼈甲とプラスチック製品を比べた標本など、今では見ることのない教材も並ぶ。
午前10時~午後5時。同大中央図書館内にある資料館展示室が会場。入場は無料。土日は休館だが11月1~3日は開館し、各日午後1時半から「裏話」も聞ける学芸員のギャラリートークも開催(先着15人)。問い合わせは、同大情報企画課((電)076・264・5200)まで。
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