兵庫県小野市の教育委員会が実施している計算や漢字の試験「おの検定」のパソコン(PC)版が、不登校や発達障害の児童・生徒の学習教材として、注目を集めている。小中学生の学力向上や、認知症予防の一助として人気を集めてきたが、より楽しく学べるように改良。今後、自学自習の新たな教材として、さらに利用者が広がりそうだ。
「おの検定」は、 2004年7月、小中学校の反復学習用に、漢字・計算・体力の3分野で開始。
05年6月に出した「市民版」が「脳のトレーニングに効果がある」と高齢者世代にもヒットし、07年12月、「手軽に使える」と、ソフトをコピーできるパソコン版が完成した。
・発達障害児や不登校生の学習意欲や興味関心を高める教具として活用する。
・「算数・数学嫌い」をなくし、基礎学力の確かな定着を図る教具に活用する。
ことが目標に掲げられ、計算ソフトをキリンやイヌなどのイラストを組み合わせて親しみ易くする、難問には「ヒント」が出る、挑戦した人のランキングが見られる、などの試みがなされている。これにより、「反復し、挑戦する」というこれまでの検定の要素に「ゲーム感覚」を加えた。
市教委は市内の小中学校など30校園に配布。各校園は不登校や集中力の持続が難しい発達障害の児童らが使用。楽しみながら何度でも繰り返せる点が好評で、「実際の学年より進んだ学習内容にたどりつく児童もいる」(市教委)という。
全国の自治体も注目しており、これまで大分、高知、新潟の計14の教委や議会などが視察に訪れている。
ソフトは、市内のコミュニティーセンターや市立図書館で貸し出し中で、無料コピーも可能。現在は計算ソフトだけだが、市教委は「多くの人に使ってほしい。要望があれば漢字ソフトも考えたい」としている。
小野市は、小中学校で「読み・書き・計算(そろばん)」を毎朝10分程度行うことで、成績を向上させ、また「おの検定」も小学生の合格率97%を超えるという成果を挙げた。新しい教育法のフロンティアともなりうるだろう。
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