中学校と同じように小学校でも教科ごとの担任を決め、複数の教諭が指導する「教科担任制」が広がっている。
専門性の高い教諭の授業による学力向上への期待が高まるほか、学級ごとの理解度の違いに気づく教諭にとっては「教える力」を磨くことにつながる。
メリットの半面、学級担任が、受け持つ児童と過ごす時間が減るため、学校生活の相談や、子供の変化の把握などにきめ細かな配慮も求められている。
小学校での教科担任制は、文部科学省が奨励を打ち出した2002年以降、急速に普及している。学力低下を心配する声に応じた措置で、少人数授業や習熟度別学習などとともに、学力向上のための柱に位置づけられている。
平成15年7月に同省が行った小学校での教科担任制に関する意識調査では、理解度や集中力の面で肯定的な回答が否定的な回答をやや上回っているが、学習に対する主体性や生徒の精神的な負担の面では消極的な回答のほうがやや上回ってる。
最終的な効果に関しては、あまり実感できない教師のほうが多いようだ。
授業の専門性だけが上がっても、生徒自身が楽しんでそれを受け入れられなければ、メリットよりデメリットのほうが多いかもしれない、ということだろうか。
昨今の学力重視傾向の中で教科の専門性を向上させるという方向にはとかく肯定的な意見が多くなったように感じるが、問題はそれを吸収できるかどうかだろう。
そのためにも信頼感と安心感のある学校づくり、学級作りが不可欠だ。