教育関連事業を行っている株式会社デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は、全国の小中高の教員、大学教員計100名を対象にiPadについてのアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
調査の結果によると、約70%もの教員がiPadの教育現場への導入に興味を示す一方で、「教育現場でのiPadの利用シーンがイメージできない」「コストがかかる」「紛失や破損などが不安」などの理由から導入に消極的な教員もいることがわかった。
調査報告書は、株式会社デジタル・ナレッジのホームページ内のリンクからダウンロードすることができる。無料ダウンロードはこちらから:http://www.digital-knowledge.co.jp/corporate/laboratory/e_report.html
調査結果によると、学習効率/教材の持ち運びの負担軽減/ペーパーレス化といった面で、iPadの教育への導入の面で前向きな意見が7割を占めていることがわかった。
しかしながら、教育現場の意見は世間の「iPad祭り」状態とは違って冷静だ。利用に消極的な意見の理由は、「教育現場でのiPadの利用シーンがイメージできない」「コストがかかる」「紛失や破損などが不安」などが挙がった。iPadはパソコン教材などに比べシンプルなインタフェースであるため、導入へのカベは少ないように思われた。しかし教育ICT化までの道のりはそう簡単ではない様子。「導入にコストがかかる」「破損が心配」「セキュリティ面の不安」「不適切な情報の閲覧が不安」などと、管理面やコストを心配する声が上がった。
調査結果で意外な点は、iPad導入に積極的な教員の世代だ。ベテランの教員はデジタル機器の教育への導入に積極的でないイメージが先行するが、50代では7割強の教員が「ぜひ導入したい」または「導入しても良い」と回答した。
「iPadを授業で利用する場合、どのような利用方法が想定できますか。」の質問では、「参考資料閲覧用として利用」が55%でもっとも多く、次いで「教師の板書やマーカーが反映されるような、「黒板」の代わりとしての利用」が多かった。「教師への質問時に利用」「アンケート実施に利用」といったコミュニケーション用途での利用を考える教員は少なかった。
授業での双方向性が弱い現状では、デジタル機器を導入しても授業自体のスタイルが変わっていくインセンティブにはならなそうである。
また、「iPadにどのような機能があると良いですか」という質問に対しては、「資料や映像などの参考例を表示させる機能」が最も多く、「受講者が電子教科書に書き込みを行える機能・その内容を保存する機能」「教師が教科書の内容をマーカーしたり、メモした内容をリアルタイムで表示させる機能」と続いた。
紙の資料ではどんどん授業の資料のボリュームが増えてしまうため、ひとつのハードで一括表示させることで授業の効率化・表現力アップをはかりたいという意見が多数のようだ。
政府の目指すICT教育の理想に届くには、まだ道のりが遠いように思われる。まずは積極的な試験導入が必要だろう。
◆デジタル・ナレッジのホームページはこちら。
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