京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の正高信男教授の研究室が、兄弟こころの未来研究センターと連携し、軽度発達障害のこどもの療育を試みている。行われるのは独自のパソコン教材を使った読み書きトレーニングで、苦手分野を克服させる。近くプロジェクトを本格化する予定。
療育はキーボードのひらがな入力で単語を打つところからスタートし、一定時間で入力できるようになると、単文の入力や簡単な計算(「〇足す7は13」の〇を即答させる)に移る。表示は絵でも示され、聴覚や視覚も活用して言語能力を高めるプログラムになっている。パソコン教材のため家庭でも学習でき、教室とはメールで結果をやり取りできる。
現在同センターには、5歳から小学五年生までの8人が週一回通い、一時間程度の療育を続けている。全員が入力時間が短くなったり、文字数の多い単文も集中して打てるようになったという。
このため、今秋からプロジェクトを拡充、療育希望の子どもを広く募ることにした。文部科学省の2002年の調査では普通学級に在籍し、特別な教育的支援を必要とする児童生徒の割合は6・3%とされるが、正高教授は「学校現場での対応はまだこれから。周囲の無理解や誤解で障害を増幅させることのないよう、効果的なトレーニングを普及させたい」と話している。
発達障害は、アスペルガー症候群(言語障害のない自閉症)、学習障害(LD,中枢神経障害による学習能力の遅れ)、注意欠陥他動性障害(ADHD)などの総称。複合的要素が多く個別対応が必要とされ、系統だった療育システムも求められている。
対象は小学4年生まで。問い合わせは正高教授ファクス0568(62)9552、メールmasataka@pri.kyoto-u.ac.jpへ。
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